明日もある !凸凹家族

カサンドラ症候群です。自閉症スペクトラム、ADHDの子ども育児について綴っていこうと思います。

玉子かけご飯の淋しかった思い出

子育てがうまくいかず、それもこれも子どもと自分自身(そしておそらく夫も!)が発達障がいがあるという事を知り、とてもほっとしました。
上手くいかなかったのが、私の育て方のせいじゃなかったーという気持ち。
つまり、私のせいじゃなくて子どものせいだったから。
でも、結局は遺伝だから、私のせい、夫のせいだよね。
頑張っても頑張っても上手くいかない子育てに家事。そして夫との関係。
これまではお勉強をしっかりして、ワーカホリックだった人生。
それなりに上手くいってました。
うつ病になったり、つまずいたこともあったけど。
順風満帆な方だったのかも・・・。


でも、私の人生って失敗だらけ。
望んだ子(妊娠)でもなく。
高校受験にも失敗して、第二希望の学校へ進学。
大学受験も第一希望校に2回も落ちて。
浪人時代の後半は予備校にも行かずにひきこもり状態に。
大学受験はあきらめて専門学校へ進学しました。
親はもちろん大反対。しかたがなくて、学費もろもろをバイト費用でまかなって。
親から自立せざるをえませんでした。
その後は、親から反対される職業についています。
認められるのに5年もかかりました・・・。
さらにうつ病になって短期休職した際には、否定されてしまい・・・。
「なんでうちの子がうつ病になるの!」と言われた・・・。
ひとりきりのアパートで途方にくれていました。
でもなんとなく行き来するようになり、なんとなく関係修復。
その後は、
飛行機の距離となり、物理的に距離がとれたことで関係も保っていました。


私は、4人きょうだいの末っ子としてうまれますが。
のぞまれた子どもではなかった。できちゃった子です。
父母ともに妊娠に気づかず、腹が大きくなり太ってきたために近所の人から指摘されて妊娠に気づいたそうです・・・。
物心つきはじめた頃に知り、幼いながらにがっかりしたのを記憶しています。
玄関の表札には家族の氏名が書かれていたのですが、私の名前はない。
とても淋しい気持ちでした。
高校生?くらいの時に、父が手作りで名前だけの手作りの表札を貼りつけてくれました。
かなり大きな字だったので、恥ずかしかったけれど。うれしかったです。


上のきょうだいは、10歳以上も年上だったので。遊んでくれるわけでもなく、いっつもひとりぼっちでした。年が離れていたら可愛がってくれたでしょ。なんて他人に言われるのですが、そんなことはちっともありませんでした。
家族みんな出歩いてばかりで、小学生の頃は帰宅してから家事をよくしていました。
家事分担表があったのですが、高校生の姉たちは部活で忙しくて、私ばかりが家事をかたずけていました。
いつでも、畳間に山盛りになっている洗濯物。
いつでも洗濯待ちの衣類や干されている衣類。
洗濯機を回しては干して、取り込んでいました。
母は夜21時頃に洗濯機を回して、洗濯物をほしていました。
だから、私はそれが普通とずーーーーっと思ってた。
今でも母は自慢げに言うのです。「洗濯物はよる干してもいい~。みんなは干さないけど、干しても乾くしいいんじゃない?」と。
炊飯器のご飯はいつでも保温された状態で。黄ばんだご飯はすえた臭いがする・・・。
穴が開いた靴下ばかりで、恥ずかしかった。
洋裁師の免許までもっている母ですが、繕ってはくれなかった。
貧乏でしたし。物がない時代です。
靴下をかさねばきしてごまかしていました。
小学校4年生の家庭科の授業で裁縫をならってからは、自分のものは自分で繕うようになりました。母は得意なのに教えてはくれなかった。
夕方帰宅すると、米をといでから炊飯器をセットするのが私の役割でした。
遊び過ぎて帰宅しても怒られることはありませんでしたが、夕食は20:00とか普通でした・・・。だから、よその家庭でもそんなもんだと思っていました。


今朝、玉子かけご飯を食べていたら不機嫌な夫からこう言われました。
夫「玉子かけご飯って、食べたことない。それって、みんな普通に食べるんでしょ。美味しいの?」って、ちょっとさげすんだ口調でした。
夫の実家は祖母、母と専業主婦がふたりもいた家庭です。
ゆで卵の殻はむいたことが無い男。
玉子かけごはんとは縁のない人生だったようです。


私には玉子かけご飯の、冷たくて淋しい思い出があるのです。
貧しくておやつの用意がない家庭でした。
玉子と、炊飯器に保温されているご飯がある時は、玉子かけご飯にして食べていました。
冷たくて、誰もいない自宅でひとりで食べるおやつが、玉子かけご飯でした。
だから、玉子かけご飯は好きではありません。


余談ですが。
玉子がないときは、塩をなめていました・・・。
ニガリが入っている塩は甘いんです。
遠慮しながら少しずつなめていました・・・ばれないように。
それも寒い思い出です。
お腹が空くと、グーで胃のあたりを押すんです。
すると空腹がましになる。そんなことも思い出しました。


母の口癖は「ひもじくしてないかね?」でした。
常にお腹が空いていないか気にかけてはいるのです。
でも、私は一人きりでいつもお腹が空いていました。
母が気にかけてくれていると信じていました。
今では分かります。
母は、悪気はなかった。その能力がなかっただけなんだと。
(おにぎり置いておくとか、おやつを用意するとか)
母自身も、そうされたことが無かったし、できなかったんだと思う。


あと玉子焼きも。
姉たちの弁当のおかずにと毎朝、玉子焼きを焼いている母。
弁当につめた後の残り物が朝ご飯です。
起きた順に食べてでかける。しかも数切れしか残りません・・・。
人数分の朝ご飯はありませんでした。
玉子焼きの匂いはするのに、食べられない玉子焼き。


そして、晴れて高校生になった私の弁当に玉子焼き。
母の玉子焼きは真似できない美味しさなのですが。
(中がとろっと半熟で、塩加減が絶妙でこげていない。)
おかずがそれだけとか・・・。
もうね。悲しすぎる弁当でして。
思い出したくないです。
恥ずかしくて友達と食べられなくて、早弁していました。


先日、帰省した際に、玉子が安いというので母が2ダース買うと言いはじめました。
2ダース?って何個なの?
もちろん必死で止めましたけど。
独り暮らしで2ダースはまずいよね・・・。


私の玉子焼きに対する抵抗感やコンプレックスは、この経験からきていたのだなーっと気づけました。


5歳~6歳の頃。
もしかしたらもっと幼い頃にも。
私はおばの家に日中はあずけられていました。
保育所に通いはじめたけれども、泣き過ぎて泣き過ぎて。
保母さんがあずかれませんと根負けしたらしいのです。
日中、ずーっと淋しい子ども時代。
夜も大人ばかりでさびしい。
大人扱いされたから、頭も心も大人びてしまったのでしょうが。
褒め上手な母は褒めるだけ褒めて、本音では私に関心はないのでした。
私は本が友達でした。
本の虫。
小学校3年生の頃に相棒の犬を飼ってもらえます。
でも、ADHDのせいか世話は不十分でした。
親は全く(本当にまったく)世話しないので。
私だけが世話していました。
毎日のエサやりとお散歩。散髪もやりました。
とても大事にしているつもりでしたが、いなくなってしまいました。
それまでにも逃げたり、よその人に取られてしまうほど可愛い犬だったので。
どこかで幸せになっているのを信じてあきらめました。
ちゃんと世話はできていませんでした。
とくに中学生になり、多忙だったり、犬に興味がなくなってからは。
家族のだれも、犬をかわいがったり世話してはくれませんでした。
母はたまに興味あるときだけ可愛がってくれたかな・・・。
だから、私は私自身も母のペットなんだと思っていました。
自分の関心のある時だけ可愛がる。
成績が良くて、問題行動のない自慢の娘。


母も私自身も、悪気はなくても生き物の世話が下手なんです。
子育てをしはじめてから、金魚や植物の世話ができるようになりました。
植物は枯らすことしかなかったのに。
生き物を育てる。


お世話することが下手な母が、子どもをネグレクトしたり。
餓死させたり・・・。
これも、すっごくよくわかるのです。


ゴミ出しができない。
片付かない。
料理ができない。


私は家庭をもつことで、家事が出来るようになりましたが。
独身の時は一切、できていませんでした。
だから、今は無理しすぎ。今が自分にとっては不自然な状態です。
自分の能力と、理想が離れすぎている。


昨日、夫に言われて気が付きました。
夫「インスタントコーヒーは?ドリップしかないの?」
私「私はドリップが好きだから。(インスタントもあったけど)」
私「コーヒーはドリップ、味噌汁はだしから取ってるよ、家は。○○ちゃんも、だしから取った味噌汁じゃないと飲まないから。」
夫「プライド高すぎるんじゃない・・・?」
私「?(答えず終了)」


夕方、用事で忙しかったので、インスタントの牛丼を食べました。
私「インスタントも美味しいね~。たまにはこういうのもいいね。どうやって手抜きしたらいいのか分からないんだよね~。これ、いいわ!」
夫「私はインスタントは食べませんって、プライドが高いんじゃない?」


一日に二度もプライドが高いと言われてしまった。
でも気づけた。プライドではなくて、きっとこれは私の「こだわり」なのかもと。
こだわっているつもりはなかったけど、自然にこだわってたんだと。
だから、今年はインスタント食品をたっくさん試してみようと思った。本気で。
玉子や野菜を加えるだけで満足で栄養価も高い、時短にもなる。


シチューとカレーばかり食べているのに。
夫にプライド。と言われて、やっぱり夫はズレてるなと感じた。


プライドなのかこだわりなのか。
とにかく言語が下手な夫と、言語が優位な私と。
夫婦関係がすでにズレてますよね。苦笑

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